統計学とは
私が本当の意味で統計学と出会ったのは社会人2年目、上司から質問されたときでした。
「PoCでは何拠点に展開すれば十分なの?」
当時データサイエンティストとしてSaaSの業務改善システム推進に携わっていました。自社開発のシステムは最初のお客様への導入が一段落して次に展開しようという段階でした。
次のお客様にシステムを導入するにあたり、いきなり全体に導入するのではなくまず数拠点で既存顧客と同様の性能が出るかどうかを検証したいから、その拠点数は何拠点にするのが適切かを問われたのです。
当時問われた瞬間は回答する方法が全くわかりませんでした。
プロジェクトのスコープを決める重要な指標であり適当な返事はできないため、持ち帰って先輩に相談しました。
そこで「統計学の推定を使えばいいんじゃないか」と教えていただいたのです。
ここで大学時代に履修していた統計学の教科書を引っ張り出してきて読み直しました。そこには大学時代は何に使うのかわからず忘却してしまっていた求めていた情報が載っていたのです。
既に数百拠点以上のデータをいただいている状況だったので標準化などの処理は必要でしたが、統計学によって十分役立つ示唆が得られ、回答することができました。
実際はサンプルサイズを十分に確保できない場合も多いと思いますし、必要な仮定を置けない場合もあると思いますが重要な意思決定においても大変威力を発揮するのが統計学です。
本サービスが統計学の学習者の理解促進に寄与して、データサイエンスに関するリテラシーが向上し、より便利なシステムであふれた社会になれば良いと思っています。
以上。